概要
「未払金」「未収入金」「定期預金」「経過勘定(前払費用・前受収益・未払費用・未収収益など)」「為替差損益」などの科目は、複数のキャッシュ・フロー項目に影響する場合があります。
複数のキャッシュ・フローに影響する場合は、主なキャッシュ・フロー項目を勘定科目の属性として設定しておき、設定と異なる金額を手動で別のキャッシュ・フロー項目へ振り替えます。
参考 | これらの科目は、事前に補助科目を設けて、補助科目別に仕訳を起票することでキャッシュ・フロー計算書を自動で作成できるようになります。 補助科目ごとにキャッシュ・フローの設定をする手順の詳細は、こちらをご参照ください。 |
以下の場合を例に、決算の[キャッシュ・フロー精算表]メニューまたは分析の[キャッシュ・フロー精算表[分析]]メニューで、複数のキャッシュ・フロー項目に影響する科目を、手動で振り替える手順を説明します。
例 |
「未払金」科目を、二つの用途(工具器具備品・有価証券)の購入分として使用している場合
未払金は、主に工具器具備品分で使用している科目のため、勘定科目の属性としては「有形固定資産の取得による支出」を設定しておきます。 |
操作手順
- [決算処理 ‐ キャッシュ・フロー ‐ キャッシュ・フロー精算表]メニューまたは[財務会計 ‐ 分析帳票 ‐ キャッシュ・フロー分析 ‐ キャッシュ・フロー精算表[分析]]メニューを選択します。
- 「未払金」の行をダブルクリック、または選択して[F6:振替金額]を押します。
- [勘定科目]メニューで設定されているキャッシュ・フロー項目に、自動で振り替えられています。
振替先のキャッシュ・フロー項目が正しいかを確認します。
- 「未払金」に設定されている「有形固定資産の取得による支出」で全額振り替えられています。
- 内訳を確認すると、「有価証券の取得による支出」に振り替えるべき明細があります。
- 自動調整された振替金額を修正します。
「有形固定資産の取得による支出」にあたる明細の分だけ、自動調整された振替金額を920,000 から320,000 に修正します。 - 「有価証券の取得による支出」にあたる金額を振り替えます。
「有価証券の取得による支出」を指定し、振替金額を600,000 にします。 - すべての明細が正しいキャッシュ・フロー項目に振り替えられたことを確認し、[登録]ボタンをクリックします。
- キャッシュ・フロー精算表で、正しいキャッシュ・フロー項目に集計されていれば、手動での振り替え作業は完了です。
手入力した振替金額は、赤色で表示されます。