概要
[減損戻入]メニューで減損損失額を戻し入れする場合の、減損損失戻入額の計算方法と、その減損損失戻入額を各資産に配分する場合の計算方法を説明します。
減損損失戻入額の計算方法
グループ全体の減損損失戻入額は、「回収可能価額」と「減損していない場合の帳簿価額」を比較した結果にもとづき計算します。
- 回収可能価額[A]> 減損していない場合の帳簿価額[B]の場合
減損損失戻入額 = 減損していない場合の帳簿価額[B]- 減損戻入前帳簿価額[C]
- 回収可能価額[A]≦ 減損していない場合の帳簿価額[B]の場合
減損損失戻入額 = 回収可能価額[A]- 減損戻入前帳簿価額[C]
| 補足 | 減損損失の戻し入れには上限(減損損失戻入限度額)があり、 |
| 例 |
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各資産に配分する場合の計算方法
各資産に配分する場合の計算方法は、減損損失戻入額の計算方法でどちらが採用されたかで異なります。
- 「回収可能価額[A]> 減損していない場合の帳簿価額[B]」の場合
各資産の減損損失戻入限度額がそのまま配分されます。 - 「回収可能価額[A]≦ 減損していない場合の帳簿価額[B]」の場合
グループ全体の減損損失戻入額を各資産に配分します。
以下で、「回収可能価額[A]≦ 減損していない場合の帳簿価額[B]」の場合における、各資産に配分する計算方法について説明します。
次の手順で配分されます。
次の手順で配分されます。
1. 各資産の減損損失戻入額の算定
各資産の減損損失戻入額 = グループ全体の減損損失戻入額 ×(各資産の減損戻入前帳簿価額 ÷ 減損戻入前帳簿価額の合計)
| 参考 |
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2. 差額調整および再配分
減損損失戻入額を配分した結果、減損損失戻入限度額を超過する資産がある場合は、その他の資産に超過額が再配分されます。
| 例 | 以下の資産A~Cに配分する場合 |
減損損失戻入前帳簿価額の割合をもとに、減損損失戻入額が配分されます。
| 減損損失戻入額 | 資産 | 減損戻入前帳簿価額 | 減損損失戻入限度額 | 各資産の減損損失戻入額の計算方法 | 配分後の減損損失戻入額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 800 円 | 資産A | 7,000 円 | 500 円 | 800 × 7,000 ÷ 10,000 |
560 円
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| 資産B | 2,000 円 | 300 円 | 800 × 2,000 ÷ 10,000 | 160 円 | |
| 資産C | 1,000 円 | 200 円 | 800 × 1,000 ÷ 10,000 | 80 円 |
配分した結果、減損損失戻入限度額を超えた場合は、減損損失戻入限度額を超過した金額を超過していない資産に再配分します。
資産Aへの減損損失戻入額の配分は、減損損失戻入限度額(500 円)までとなるため、減損損失戻入限度額を超過した金額(60 円)は、超過していない資産Bと資産Cに再配分されます。
| 減損損失戻入限度額を超過した額 | 資産 | 減損戻入前帳簿価額 | 各資産の減損損失戻入額の計算方法 | 配分後の減損損失戻入額 |
|---|---|---|---|---|
| 60 円 | 資産B | 2,000 円 | 60 × 2,000 ÷ 3,000 | 40 円 |
| 資産C | 1,000 円 | 60 × 1,000 ÷ 3,000 | 20 円 |
最終的に、以下のように配分されます。
| 減損損失戻入額 | 資産 | 配分後の減損損失戻入額 |
|---|---|---|
| 800 円 | 資産A | 500 円 |
| 資産B | 200 円 | |
| 資産C | 100 円 |