概要
設定から完成振替の流れと仕訳例を紹介します。ここでは、収益認識に関する会計基準を適用する場合で、原価回収基準で計上する工事について紹介します。
工事の登録から、日常の取引、[完成振替]メニューでの完成振替を確認します。
- 決算では、今までの原価総額を完成工事高に計上します。相手科目に契約資産を使用します。
- 完成工事高の消費税は、必ず完成時に一括で計上します。
- 完成時は工事の請負金額から完成工事高を計上します。また、今までに計上された契約資産を、完成工事未収入金に振り替えます。それまで計上された完成工事高は、控除の仕訳を計上します。
| 参考 |
前提条件
[原価管理設定]メニューで、以下を選択しています。
- 原価発生時の仕訳伝票で、「未成支出金科目を使って入力する」
- 収益認識に関する会計基準で、「適用する」
操作手順
1. 工事を登録する
[工事]メニューで、工事を登録します。
- [完成]ページの完成工事高の計上方法で「2:原価回収基準」を選択します。
-
その他の以下の情報も登録します。
[基本]ページの完成日(予定) 任意の日
([完成振替]メニューの計上時期は、完成日(予定)が完成振替の振替日より前であれば「決算」で、以後であれば「完成」で初期表示されます。)[請負]ページの請負金額 1,000,000円(税抜金額)
100,000円(消費税額)
1,100,000円(税込金額)
2. 取引を入力する
[仕訳伝票入力]メニューなどで、仕訳伝票を登録します。
入金
| 借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
| 当座預金 | 100,000 | 未成工事受入金 <工事A> |
100,000 |
原価の発生
| 借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
| 未成材料仕入高 <工事A> |
150,000 | 工事未払金 <工事A> |
150,000 |
3. (決算)完成振替を実行する
[完成振替]メニューで、売上を計上する仕訳伝票を作成します。
条件
- [基本]ページで、日付や集計工事を指定します。
- [詳細]ページで、処理内容を選択します。
- [出力項目]ページで、画面に表示する金額などの情報を選択します。
画面
計上時期に「決算」を選択し、金額を確認します。
作成される仕訳伝票
完成振替を決算で実行すると、以下の仕訳伝票が作成されます。
未成支出金科目を原価科目に振り替える仕訳伝票
| 借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
| 材料仕入高 <工事A> |
150,000 | 未成材料仕入高 <工事A> |
150,000 |
完成工事高を計上する仕訳伝票
| 借方 | 貸方 | |||
|---|---|---|---|---|
| 契約資産 <工事A> |
50,000 | 完成工事高 <工事A> |
消費税区分: 完課売上 |
150,000 |
| 未成工事受入金 <工事A> |
100,000 | |||
集計科目・金額
未成支出金科目を原価科目に振り替える仕訳伝票では、未成支出金科目の残高が 0 円になるように原価科目へ振り替えます。
完成工事高を計上する仕訳伝票では、それまで計上した原価総額を完成工事高として計上します。相手科目に契約資産を使用します。
4. 取引を入力する
[仕訳伝票入力]メニューなどで、仕訳伝票を登録します。
原価の発生
| 借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
| 未成材料仕入高 <工事A> |
350,000 | 工事未払金 <工事A> |
350,000 |
5. (完成)完成振替を実行する
[完成振替]メニューで売上を計上する仕訳伝票を作成します。
条件
[基本]ページで、日付や集計工事を指定します。
画面
計上時期に「完成」を選択し、金額を確認します。
作成される仕訳伝票
完成振替を完成で実行すると、以下の仕訳伝票が作成されます。
未成支出金科目を原価科目に振り替える仕訳伝票
| 借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
| 材料仕入高 <工事A> |
350,000 | 未成材料仕入高 <工事A> |
350,000 |
完成工事高を計上する仕訳伝票
| 借方 | 貸方 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 完成工事未収入金 <工事A> |
1,000,000 | 完成工事高 <工事A> |
消費税区分: 課売上 |
1,100,000 (100,000 |
|
| 完成工事高 <工事A> |
消費税区分: 完課売上 |
150,000 | 契約資産 <工事A> |
50,000 | |
集計科目・金額
未成支出金科目を原価科目に振り替える仕訳伝票では、未成支出金科目の残高が 0 円になるように原価科目へ振り替えます。
完成工事高を計上する仕訳伝票では、工事の請負金額から完成工事高を計上する仕訳伝票を作成します。今までに計上された契約資産を、完成工事未収入金に振り替える仕訳伝票を作成します。
完成で完成振替した場合に、はじめて消費税を計上します。また、それまで計上された完成工事高は、控除の仕訳を計上します。
こんなときは
進捗度を合理的に見積できるまで原価回収基準で計上し、見積できるようになったら進捗度にもとづいて計上する場合
見積できるようになったら、[工事]メニューの[完成]ページの完成工事高の計上方法を「2:原価回収基準」から「1:進捗度にもとづき計上」に変更します。
「1:進捗度にもとづき計上」に変更後は、[完成振替]メニューでは、進捗度にもとづき完成振替を実行します。
-
[完成振替]メニューで、進捗度が 100 %(完成)に満たない場合
進捗度に応じて、工事の請負金額から完成工事高を計上する仕訳伝票を作成します。それまでに原価回収基準で計上していた完成工事高がある場合は、差し引いて完成工事高を計上します。
完成工事高を消費税区分「0560:完成時課税売上に振替(略称:完課売上)」で計上し、消費税額は計上しません。完成工事高を計上する仕訳例
借方 貸方 契約資産
<工事A>650,000 完成工事高
<工事A>消費税区分:
完課売上650,000 -
[完成振替]メニューで、進捗度 100 %(完成)の場合
工事の請負金額から完成工事高を計上する仕訳伝票を作成します。また、今までに計上された契約資産を、完成工事未収入金に振り替える仕訳伝票を作成します。
100 %で完成振替した場合に、はじめて消費税を計上します。また、それまで計上された完成工事高は、控除の仕訳を計上します。完成工事高を計上する仕訳例
借方 貸方 完成工事未収入金
<工事A>1,000,000 完成工事高
<工事A>消費税区分:
課売上1,100,000
(100,000完成工事高
<工事A>消費税区分:
完課売上800,000 契約資産
<工事A>700,000